NEWS
2012年10月24日
終わりは始まり – 2012 –
NEWS

SOCIAL TOWER MARKETが終わり、2日が過ぎました。

テレビ塔も久屋大通公園もいつもの風景に戻っています。
週末のあの風景が嘘のように。
レポートやお礼の言葉を書かなくてはと思いながらも、
体も頭も心も動かず、抜け殻のようになっていました。

春から本格的に企画を考え始め、名古屋市のコンペに参加し
実績もないNPOに任せてよいものか審査員の間で意見が割れ、
ギリギリのところで受託となったこのプロジェクト。
プレゼン時は「名古屋テレビ塔プロジェクト」「テレビ塔新聞」
「テレビ塔市」といった、安易で、単純なネーミングでしたが、
正式受託してからプロジェクト名、コンセプト、新聞、イベント、
すべてにおいて再度考え直すことになりました。

テレビ塔、久屋大通公園、栄、名古屋、愛知、日本、過去、現在、未来、
人、モノ、暮らし、このプロジェクトの目的をいろいろな角度から考え、
根本的な所から探り直し、時間的余裕がない中、何度も話し合う日々。
「SOCIAL TOWER」という名前に決定するまでも、
二転三転とギリギリまでみんなで悩み苦しみました。

名前が不確定な間も新聞の内容やページ構成、ゲストの選定、
同時にMARKETの出店者の選定、打診、会場調整などを行う。
名前、コンセプトがしっかり固まっていないのに相談された
関係者のみなさんは、この団体大丈夫?と思ったに違いない。

名前やコンセプトは決定したものの、どこかモヤモヤした気分のまま
MARKET前に発行しなければいけない新聞の取材、制作がはじまった。
全員がイメージを共有できずにいたため、取材、制作しながらも
何度もぶつかりあい、苦しみながらカタチにしていく作業が続いた。
連日寝る間も惜しんで、入稿日を目指して作業を進める毎日。

早くすべて終わらせてしまいたい。早く10月22日(月)になってほしい。
この苦しいプロジェクトから開放されたいと全員が思っていたはず。
それでも、ロゴができ、文章ができ、デザインができ、
写真が合わさり、不安に思っていたことが嘘のように
自分たちが納得いくモノ(PAPER)に仕上がっていった。

PAPERが完成し、余韻に浸る暇もなく、すぐに配布作業を開始。
そのほどんどを自分たちでお店をまわりプロジェクトの主旨を説明し、
手渡しで配布していき、3日間で市内を中心に約200箇所ぐらいのお店に
設置してもらいました。

おかげさまで反響が予想以上に大きく1万部以上印刷した
PAPERはあっという間になくなっていきました。
しかし、PAPERの反応がよければよいほど、
今度はMARKETに対する不安が増していきました。
いつも人の流れが少ないテレビ塔から北のエリアで
はたして人が集まるのだろうか。
人が来なかったら、このプロジェクトに賛同してくれた
出店者やミュージシャン、関係者の方々に
なんと言って謝罪したらよいものか。
いっそ台風が来て中止になったら謝らずにすむのではとか。
ネガティブなことばかり考える日々が続きました。

そんな中、ボランティアで手伝ってくれる人も集まりだし、
大ナゴヤ大学のいつものスタッフも積極的に動いてくれて、
全力で準備する姿を見ると、ものすごく勇気づけられました。
搬入時から3日間、毎朝、6時30分に集まり、テントをはったり、
出店者さんのお手伝いをしたり、来場者に笑顔で対応するスタッフ。
出店者のみなさんからは、こんなに一致団結しお手伝いしてくれる
スタッフさんが集まっているって本当にすごいです!感激しました。
とお褒めの言葉をたくさんいただき、イベントのプロではない
素人でもできるんだ、素人だからできるんだ、と自信になりました。

そして、MARKET当日は、これ以上ないぐらいの雲ひとつない青空。
朝からそわそわして落ち着かない。出店者のお店がすばらしくできあがる。
音楽ステージでは、渡辺俊美さんがリハーサル。会場中に唄声が響き渡る。
会場の環境は、最高によいことを確信した。
あとは、人が来てくれるか。ただそれだけ。
イベントがはじまる30分前、事件は起きた。
北欧ゾーンが人の列でパニックになりそうなので、
開始前ですが販売を開始したいという連絡が入った。
現場を見に行くと花時計のある場所が人で埋まっていた。
こんなことは想像もしていなかった。
すると見る見るうちに、会場に人が流れ込み、
いつもと違うテレビ塔の風景となっていった。
出店者のみなさんも予想以上の忙しさにてんやわんや。
ミュージシャンの人たちも気持ちの入った最高の演奏。
来てくれた人たちも笑顔で最高に楽しんでくれている。
性別も年齢も職業も国籍も違ういろいろな人達が
自由に行き交い、交流し、楽しみ、ひとつになっている。
このような光景が見られるとは、本当にまったく思ってもみなかった。
MARKETの終わりが近づくにつれ、あんなに終えてしまいたかったのに、
「時間よ止まれ〜、終わらないでくれ〜」と、寂しさがこみ上げてきた。


テレビ塔や久屋大通公園、栄のまちの未来のカタチ、風景が、
この2日間に見ることができたんじゃないかと思う。

今回のSOCIAL TOWER PAPER、MARKETに関わったすべての人たち
会場に遊びに来てくれたたくさんの人たちに本当に感謝いたします!
MARKETは終わりましたが、プロジェクトは、
また次の目標に向かって進みはじめました。
これからもみなさんに応援、協力いただけるような
活動を続けなければいけないと思っています。

名古屋のシンボル、テレビ塔。
テレビ塔に行けばいつでも、
何かおもしろいことや、魅力的な人たちに出会う
日本中から、世界中から、人が集まる社交の場に。
本当の”SOCIAL TOWER”になる日を夢見て。
































SHARE